2018年4月11日、強風で倒れた看板の下敷きになり、脊髄損傷による両下肢まひであることを公表したアイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともか(29)。
事故からおよそ3年経ったいまもなお車椅子生活を続けているが、2021年3月9日に提訴をしたことがネットニュースで明らかとなった。
本記事では一体どこで事故が起こったのか、当時の状況も含めて詳しくお伝えしていきたい。
猪狩ともかが事故した場所・現場は東京都文京区の湯島聖堂
事故が起きた場所は、東京都文京区にある湯島聖堂。

湯島聖堂は1690年(元禄3年)に5代将軍徳川綱吉に孔子を祀る霊廟として建てられた(孔子廟)。後に江戸幕府直轄の学問所が設置され、論語や儒学などが講じられた。
要するに、日本の歴史・文学にとって大事な建物。
ではなぜそのような場所で事故が起きたのか
事故が起きた原因は敷地内にあった看板。
看板は歩道に面した敷地内に立ち、縦約2・8メートル、横約4メートルで、講座やイベントの案内が掲示されていた。事故があった際には完全に歩道側に出ていた状態だったという。
被害者である猪狩ともかは、当時看板を揺すったなどの過失は一切なく、急に看板が倒れ落ちたのだという。
国に損害賠償を請求
今回の事故の責任は、看板を所有していた湯島聖堂にあり、仮にぐらついていた物を放置していたなど明らかに管理に問題があったとすれば業務上過失致死傷として刑事訴追になる可能性もある。
しかし提訴で訴えられたのは看板を設置した国であり、湯島聖堂の管理を国から委託されている財団法人とは裁判外で和解が成立したという。
提訴を起こしたのは猪狩ともかの両親で、「国は看板の脚の根本が腐っていたのにも関わらず、数十年にわたりそれを放置した」という主張で国に計1000万円の損害賠償を求めている。